太陽熱発電所、飛ぶ鳥落とす〜加州施設で「空中焼死」続出

 カリフォルニア州のモハビ砂漠に建設された最新型の「イバンパ太陽熱発電所」で、飛来する鳥が空中で焼死する問題が起きている。

 AP通信によると、イバンパ発電所はブライトソース・エナジー、NRGソーラー、グーグルの共同事業で、ネバダ州境に近いイバンパ・ドライ・レイクに総工費22億ドルで建設され、今年2月に運転が始まった。

 40階建てビルに相当する高さの巨大なボイラー塔3基の周りに車庫の扉ほどある大型の反射鏡30万枚以上が設置され、施設の全長は5マイルに及ぶ。太陽光を塔の頂点に集め、中の水を熱して蒸気を作り、塔の下に置かれた発電機のタービンを回して14万世帯分の電力を生産している。

 鏡が反射する光は、ラスベガスやロサンゼルスを離着陸するパイロットの目にもまぶしく見えるほどで、連邦魚類野生生物局(FWS)は、イバンパの明るい光がたくさんの昆虫を引きつけ、それを餌にする鳥が集まり、高熱を浴びて焼死しているのではないかと推測している。

 イバンパに飛来し、空中で燃え出し煙を上げながら落下していく鳥を、発電所職員らは「ストリーマーズ(飛行機雲)」と呼んでいる。13年に同地を訪れたFWS調査員は、平均して2分に1羽のペースで鳥が燃え落ちる状況を目撃し、被害の全体像が把握できるまでは他の大規模発電所の建設認可を保留するよう州政府に指示した。

 年間に何羽が焼け死んでいるかについては、ブライトソースによる約1000羽から環境保護団体「生物多様性センター」による2万8000羽まで推定値に大きな開きがある。NRGソーラーの広報担当者は「問題を真剣に受け止めている」と述べた。

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