国内の洋上風力発電計画、14件が動き出す

 コストの高さや地元の反対などを受けて長年停滞していた国内の洋上風力発電計画がようやく動き出し、現在14件が「次の段階」に入っている。

 USAトゥデイが伝えたエネルギー省の報告書によると、このうちマサチューセッツ州ナンタケット湾沖の「ケープ・ウィンド」計画とロードアイランド州沖のディープウォーターによる「ブロック・アイランド」計画の2件はすでに建設の初期段階にあり、残りはリースの契約、大規模な研究の実施、電力購入契約の確保などを進めている。

 14計画のうち9件は東海岸、残りはカリフォルニア、テキサス、オハイオ、オレゴン、米領バージン諸島で、すべて完成した場合の合計最大出力は約4.9ギガワット(GW)。陸上の風力発電設備が現在、総出力61GWで米電力需要の約4.5%を供給しているのに比べるとまだ規模は小さいが、30年までに54GW以上を電力供給網に加えられる可能性がある。

 エネルギー省の調査に関わった電力およびオートメーション技術大手ABBのジョン・ダニエル氏は、「洋上風力発電計画の最大の障害は設置コストの高さ。特に国内の生産ブームで天然ガス価格が低下している時はなおさら」と話す。それでも、洋上風力発電は発電源が消費地により近くなるため、長期的には費用節約効果が大きくなる可能性があり、米国のエネルギー・コストを年間76億8000万ドル減らせると見込まれる。

 洋上風力発電は、化石燃料の使用に課される炭素税が導入されれば価格競争力が高まるほか、最近の天然ガス価格の上昇や、30年までに既存の発電所の炭素排出量を30%削減するという環境保護局(EPA)が提案する政策などの恩恵を受ける可能性もある。今年6月に発表されたEPAの提案は、15年には最終決定される予定で、これによって多くの石炭火力発電所が閉鎖する可能性が高い。

 世界的には、洋上風力発電施設の設置コストは11年以降6%減少している。現在世界の総出力は7ギガワットで、施設のほとんどは欧州北西部にあるが、中国も増加している。13年は総出力が前年から50%増え、増加分の半分は英国が占めた。

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