使い残し処方薬を回収可能に〜政府、薬物乱用対策で規制変更

 司法省麻薬取締局(DEA)は、鎮痛用のアヘン様物質(オピオイド)を含む処方薬の使い残しを薬局や医療機関が消費者から回収できるよう、10月から取り扱い規制を変更する。第三者による乱用防止が目的。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、オピオイドは常習性の高い鎮痛剤で、鎮痛剤依存症の原因の1つになっているが、現在は政府規制によって未使用の薬を安全に処分することが難しい。

 現行の薬物関連規制は、処方薬を販売した薬局でさえ薬の使い残しを引き取ることを禁じており、消費者はトイレに流すかごみとして捨てることが多いが、いずれも環境を害する可能性がある。そのほかの処分法としては、地方の警察やDEAが行う薬品回収事業がある。

 エリック・ホルダー司法長官は、新規制について語る動画を司法省ウェブサイトに掲載した。これによると、処方薬を不適切に使用した10代のほぼ4割は自宅の薬棚から薬を手に入れていたという。新規制はすべての処方薬が対象で、専門回収業者に使い残しの薬を郵送することも認められる。こうしたサービスを提供する業者の数は現時点では不明だが、回収された薬は廃棄される。

 DEAが今年4月に実施した薬品回収では全米6000カ所以上で390トンを回収した。これまで薬局は、古い薬品の責任を負うことに消極的だったが、今回のルール改正に対応するところも出てくると見られる。

 司法省によると、11年は国内で薬の大量服用による不慮の死が4万1300件あり、その半数以上に処方薬が絡んでいた。オキシコドンやハイドロコドンといったオピオイドが関与した例は約1万7000件に上った。

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