アマゾンのCEO、ロケット・エンジンを開発へ 〜 ULAと提携し国産を目指す

 アマゾン(Amazon)のジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)が所有する航空宇宙企業ブルー・オリジン(Blue Origin、ワシントン州)は、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA、コロラド州)が運営するロケット「アトラス5」用の新エンジン開発でULAと提携する。

 ULAは、ボーイングとロッキード・マーティンの合弁事業で、過去10年間に米国が打ち上げた軍事偵察衛星のほとんどを手掛けている。

 ニューヨーク・タイムズによると、アトラス5にはこれまで、ロシア製のRD-180エンジンが使われているが、最近はクリミア(ウクライナ領の自治共和国)をめぐるロシアとの緊張関係が高まり、ロシアは米国の経済制裁を受けて2014年5月に、RD-180の出荷を中止する可能性をほのめかしたため、代わりのエンジンを準備する必要が生じた。

 米航空宇宙局(NASA)は、終了したスペース・シャトル計画に代わって国際宇宙基地に宇宙飛行士を輸送する有人宇宙船の開発をボーイングとスペース・エックスに委託したばかり。ボーイングは、その有人宇宙船打ち上げにもアトラス5を使用する計画だ。

 電気自動車(EV)メーカー最大手テスラ・モーターズのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が所有するスペース・エックスは、既存のロケット「ファルコン9」を使う予定。

 初飛行は、早ければ2017年初頭にも行われる可能性がある。

 ULAは、ロシアとの技術協力を促進する動きの一環として、アトラス5にRD-180を1990年代から使ってきたが、ブルー・オリジンの協力で国産の新型エンジンを搭載できれば、今後、NASAや米軍の事業にロシア製エンジンを使うという政治的に微妙な状況を避けることができる。

 RD-180は信頼性が高いうえ、米国で入手できるどんなエンジンよりも安い。ULAは現在、2年分の打ち上げに十分な在庫を持っている。ブルー・オリジンとULAは、新しいエンジンを4年以内に開発し、2016年には本格的な試験を実施、2019年には初飛行を行う計画だ。

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