エボラ出血熱症状、遺伝子で差 日本人研究者らマウス実験
- 2014年10月31日
- アメリカ発ニュース
【共同】エボラ出血熱のウイルスに感染すると激しい症状を示して死ぬマウスと、死なずに回復するマウスとを比べると、肝臓や脾臓で遺伝子の働きが異なっていることが分かったと、ワシントン大の奥村敦研究員や米国立アレルギー感染症研究所のチームが米科学誌サイエンス電子版に30日発表した。
遺伝子は血管の修復や免疫機能に関係する「Tie1」や「Tek」で、出血症状を抑える作用があるらしい。西アフリカのエボラ出血熱流行でも人によって出血症状に大きな差があり、個人の遺伝子の違いが一因とみられる。奥村さんは「人の症状の違いを解析する手掛かりになりそうだ。薬で遺伝子の働きを補うことができれば重症患者の治療にも役立つ」と話している。
チームは2系統の実験用マウスをエボラウイルスに感染させて臓器で働く遺伝子を分析。食欲減退などの症状が出るが死なない系統のマウスでは、血管再生やウイルスを攻撃する白血球の活動を促す二つの遺伝子が活発に働いていた。出血症状を示して死ぬマウスの系統では、これらの遺伝子の働きが低かった。
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