7〜9月期マイナス成長 政界、市場に激震 解散控え「想定外」

 【共同】衆院解散・総選挙を控えた政界と市場に激震が走った。7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値は予測を大きく下回り、想定外のマイナス成長となった。衝撃を受けた市場では株価が急落、円相場も乱高下した。野党は「経済失政だ」と批判を強め、政府、与党内からさえ「衆院解散どころではない」との声が上がる。

 「まったく予期せぬ一撃だった」。17日朝、GDP発表を固唾をのんで見守っていた経済官庁幹部はがくぜんとした。市場での実質GDPの事前予測は年率換算でプラス2%程度。「いくら何でもマイナスはないだろう」と踏んでいた予想をあっさり裏切り、マイナス1・6%に沈んだ。

 消費税再増税の先送りと解散に踏み切る意向を固めている安倍晋三首相にとって、今回のGDP速報値はもろ刃の剣となる。政権内には「先送りの判断に誰も文句は言えないはずだ」「これで解散の環境が整った」(関係者)と強気の声が上がる一方で、「経済対策が先決。解散どころではない」(内閣府幹部)と景気の先行きに悲観的な声も漏れる。「デフレ脱却と財政再建の二兎を追い、二兎を得る」(菅義偉官房長官)はずの政権が正念場を迎えている。

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