ハダ氏19年ぶり解放 中国、少数民族の運動家

 【共同】中国外務省の洪磊副報道局長は10日の定例記者会見で、内モンゴル自治区の民族運動家ハダ氏について「4年の追加刑罰が9日に満期となった」と述べた。国家分裂罪などによる懲役刑を含め計約19年間拘束されていたハダ氏の解放を事実上、確認した。

 だが、米政府系放送局ラジオ自由アジアは、治安当局はハダ氏に対する監視を続けていると伝えた。ハダ氏は同ラジオに「(4年間)独房に入れられていた」と明かし、不法な身柄拘束を受けたとして「中国政府と最高法院(最高裁)を必ず訴える」と述べた。

 ハダ氏は同自治区で高度の自治を目指す活動を展開し、1996年に国家分裂やスパイ行為関連の罪などで懲役15年の判決を受けた。2010年12月に刑期満了になったにもかかわらず、治安当局は「政治権利剥奪」を名目にハダ氏の拘束を続けたという。同ラジオによると、ハダ氏は拘束期間中に繰り返し体罰や虐待を受けた。

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