新しい声明「柔軟性欠く」 フィラデルフィア連銀総裁

 【共同】フィラデルフィア連邦準備制度銀行のプロッサー総裁は19日、今週の連邦公開市場委員会(FOMC)で反対票を投じた理由を説明する声明を公表した。FOMC声明には時間軸を反映した表現が残っており、改善する経済データに正しく反応して政策を決めるだけの「柔軟性を欠いている」とした。

 17日のFOMC声明は「(利上げまで)忍耐強くいられる」とする表現を新たに盛り込んだが、ゼロ金利を「相当な期間」続けるとした従来の方針と、新しい表現は合致しているとも説明している。総裁はこのことを問題視し、政策が時間軸に基づいて変わっていくとの印象が残したと批判した。

 総裁は、速やかに利上げを開始し、来年末までに政策金利のフェデラルファンド(FF)金利を、現状のゼロ水準から相当程度まで引き上げる必要性を多くの経済指標が指し示していると強調。物価が目標の2%上昇を下回っているものの、自身を含めFOMCの多くの参加者が「原油安の一時的な影響が消えれば、インフレ率は徐々に目標に向けて戻っていくと予測している」と指摘した。その上で、米経済は「未曽有の金融緩和を必要とするような経済状態にはない」とした。

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