サイバー犯罪集団、2500万ドルを盗む 〜 ロシアと欧米の銀行や小売企業から

 非常に洗練されたサイバー犯罪集団がロシアと複数の旧ソ連国家の金融企業群と、欧米小売企業群のPOS(point-of-sale systems)の基幹設備に侵入し、これまでに総額2500万ドル以上を盗み出していたことが判明した。

 ロシアのサイバー犯罪捜査企業であるグループIBと、オランダのセキュリティー技術企業フォックスITの研究者たちは、同集団が使った主要マルウェアのツールセットの名前を取って同集団を「アヌナック(Anunak)」と名づけて調査を進めている。

 コンピュータワールドによると、アヌナックの手法は、金融機関の顧客を狙うという一般的なサイバー犯罪と違って、金融機関の内部通信網やワークステーション、サーバーを狙って金融会社自体を標的にした。

 アヌナックはそれによって、自分たちが指摘する口座に送金し、さらには、現金自動預け払い機(ATM)のシステムを操作することで現金を引き出してきた。

 グループIBによると、アヌナックは2013年から暗躍しており、これまでに「50以上のロシア金融会社と5つの支払いシステムに侵入」して、「被害額は総額2500万ドル以上に達し、その大半は2014年下半期に盗まれた」。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る