コメ追加輸入に慎重論 TPPで難しいかじ取り

 【共同】環太平洋連携協定(TPP)に絡む日米協議で焦点の一つとなっている日本のコメ市場開放をめぐり、国会で政府に慎重な対応を求める声が相次いでいる。政府は米側に新たな輸入枠を示している。5日に再開した日米の事務レベル協議で、米国は強硬な姿勢を崩していないとみられ、早期妥結を目指す政府は難しいかじ取りを迫られそうだ。

 コメの扱いをめぐって、政府は米国産の主食用の輸入を年間5万トン程度増やす案を提示した。従来のミニマムアクセス(最低輸入量)のコメとは別枠にし、不作に備えて確保している「政府備蓄米」に上乗せする方法を検討している。ただ、追加の輸入量などで折り合っていない。

 これに対し、5日の衆院予算委員会で野党側がけん制した。民主党議員が「今でも政府が輸入しているコメへの需要が十分にない。それなのに新たな枠を設けることは論理的に整合しない」とただした。答弁した甘利明TPP担当相は「全体が決まるまでの途中経過で個々の内容は示せない」と述べるにとどめた。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る