MS、広告事業をAOLに委託〜地図事業はウーバーへ
- 2015年7月1日
- 米国ビジネス
ソフトウェア世界最大手マイクロソフトは、赤字のオンライン事業を縮小しており、ディスプレイ広告販売事業を10年契約でAOLに委託し、一部の地図作成技術をスマホ経由の配車サービス大手ウーバーに売却する。
ロイター通信によると、ウェブ・ポータル「MSN」と検索エンジン「ビング(Bing)」を中心とするマイクロソフトのオンライン事業は、過去5年間に100億ドル以上の損失を出しており、今後は成長しているビング関連の検索広告やウィンドウズ系端末の地図ディスプレイに力を入れる。
ベライゾン・コミュニケーションズの傘下に入ったAOLは今後、MSN、アウトルック・コム、Xボックス、スカイプといったマイクロソフト・ブランドのほか一部のアプリケーション向けにディスプレイ広告を販売し、現在これらの業務に携わるMS社員数百人の雇用を引き継ぐ。また、契約の一部として2016年からAOLのウェブ検索エンジンにビングを使用する。
このほかマイクロソフトは、広告スペースの買い手に購入用の技術的プラットフォームを提供するアップネクサス(AppNexus)との契約を数年延長した。
一方、地図事業については、画像収集やデータ処理部門をウーバーに売却し、約100人の関連社員をウーバーが引き継ぐ。ウーバーはすでにグーグル、アップル、中国の検索エンジン最大手バイドゥー(百度)の地図サービスを使っており、関係者の話では今後も使用を続ける。マイクロソフトは、マップに必要な情報の入手を外部業者に依存する。これまでもデータの大部分をノキアから入手していた。
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