重要市場の流動性変化を調査 ブレイナードFRB理事 

 【共同】米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は1日、オーストリアのザルツブルクでのパネル討論で、米国債市場や為替市場などで最近、急激な値動きがみられることに関し「FRBは重要市場での流動性の回復力がどの程度変化しているのかつぶさに監視し調査していく」と述べた。

 理事は、ことし3月、わずか3分の間にドルがユーロに対して1.75%も急落したことなどを例に、市場の流動性の回復力が落ちていると指摘した。

 市場では、コンピューターを使った超高速取引が広がりをみせているが、理事はこうした手法を使わない投資家が市場から退場している可能性があると指摘。従来からの投資家に比べ、超高速取引を手がける投資家は取引に使う資本が少なく、流動性需要が著しく膨らんだ際には対応できないのかもしれないとし「将来の研究の重要なテーマだ」とした。また、金融規制の強化や、金融危機後の投資家の姿勢の変化が影響している可能性も指摘した。

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