UPS、コヨーテに買収案提示〜18億ドル以上で
- 2015年7月27日
- 米国ビジネス
貨物運送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は、シカゴの物流サービス会社コヨーテ・ロジスティクス(Coyote Logistics)を18億ドル以上で買収する交渉を進めている。
ロイター通信が関係者の話として伝えたところによると、状況はまだ確定しておらず、コヨーテに出資するニューヨークのプライベート・エクイティ会社ウォーバーグ・ピンカスは、持ち株の売却方法としてUPSによる買収でなくコヨーテの新規株式公開(IPO)を選ぶ可能性もある。
コヨーテの取引先は、消費財、工業用品、小売り、医療などさまざまな業界の約4万社に上り、北米全体の貨物の動きを調整している。2014年の売上高は約20億ドル。
貨物運送業界では、UPSの主要ライバルであるフェデックスがこの4月、独配送サービス会社TNTエクスプレスを44億ユーロで買収する暫定契約を発表している。UPSは13年にTNT買収を試みたものの、市場競争を妨げる懸念があるとして欧州規制当局から差し止められた経緯がある。
その点、空輸に強いフェデックスは欧州に大きな陸送網を持つTNTとは補完関係にあるため、アナリストや幹部は「競争の脅威とはならない」と見ており、6月に欧州連合(EU)の市場競争監督機関に買収承認を申請している。
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