米税務庁サイトの侵入被害、見積もりより深刻 〜 成功した攻撃は33万件以上

 米IRS(内国歳入庁)は17日、5月にハックされたことを明らかにするとともに、当初に見積もった被害よりも事態が深刻であることを公表した。

 フォーチュン誌によると、ハッカーらは、過去の確定申告に関する情報を納税者たちが呼び出せる「記録を入手(get transcript)」という申請リンクを介して納税者情報にアクセスした。同システムはその後にサイバー攻撃を受けてシャット・ダウンされた。

 IRSは当初、11万1000件の侵入の試みと、11万4000件の侵入成功があったと見積もったが、最近の再調査の結果、侵入試み件数はさらに17万件多く、成功した侵入件数はさらに22万件多いことが分かったと報告した。

 IRSでは、今回盗まれた納税者情報が、2016年に申請される2015年分の確定申告での不正申告に悪用されるだろうと予想する。

 ロイター通信によると、IRSが以前にハックされた際、2015年4月15日が締めきりだった2014年分の確定申告で1万5000件の不正申告があった。その結果、IRSでは5000万ドル近い払い戻しを納税者に還付している。

 IRSでは、情報が盗まれた納税者に対し、その事実を通知する手紙を送付する。IRSはそれと同時に、無料の消費者信用監視サービスと新しい個人ID番号を提供し、翌年の確定申告に影響しないことを保証する。

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