大村智氏にノーベル賞 熱帯病の特効薬開発

 スウェーデンのカロリンスカ研究所は5日、2015年のノーベル医学生理学賞を、アフリカなどで寄生虫が引き起こす熱帯感染症に大きな治療効果を挙げた特効薬を開発した大村智・北里大特別栄誉教授(80)ら3人に授与すると発表した。途上国を中心に年間3億人に投与され、人命を救う薬の発見が最高の栄誉に輝いた。

 日本人のノーベル賞受賞は2年連続で23人目。医学生理学賞は利根川進マサチューセッツ工科大教授(76)と山中伸弥京都大教授(53)に続く3人目の快挙で、日本オリジナルの研究成果が高く評価された。

 大村氏は共同通信の電話インタビューに「微生物のすごい能力を何とか引き出そうとしてきた。何か一つでも人のためになることができないか、いつも考えてきた」と喜びを語った。(共同)

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