ソフトバンク、サイバリーズンに投資 〜 セキュリティー事業を世界展開へ

 ソフトバンクは12日、イスラエルのサイバーセキュリティー会社サイバリーズン(Cybereason)に5000万ドルを投資したことを明らかにした。

 サイバリーズンは、テルアビブとボストン(マサチューセッツ州)に拠点を持つ。企業通信網へのハッキングを検知するソフトウェアの開発を中核事業としている。

 サイバリーズンへの主要投資会社には、ボストン拠点のチャールズ・リバー・ベンチャーズとカリフォルニア拠点のスパーク・キャピタルがある。また、5月には、軍事大手の米ロッキード・マーティンも2500万ドルを同社に投資している。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、サイバリーズンは、イスラエルの国家安全保障局にあたるユニット8200に勤務していたベテランたちによって2012年に起業された。現在は、本社をボストンに置き、研究&開発部門をテルアビブに置いている。

 イスラエルのサイバーセキュリティー新興企業は最近、投資や買収の対象になっている。直近の例では、サイバーアーク・ソフトウェア(CyberArk Software)がヴューフィニティー(Viewfinity)を買収したばかり。ヴューフィニティーもイスラエルの企業。サイバーアークは現在、マサチューセッツ州に本社を移し、世界展開に注力している。

 また、マイクロフト(Microsoft)は9月に、テルアビブ拠点のクラウド・セキュリティー新興企業アダロム(Adallom)を買収し、その前にも、大企業向けITシステム監視ソフトウェア開発のイスラエル企業エイオラト(Aorato)を買収している。

 サイバリーズンは、ソフトバンクからの投資を受けて、日本事業所を開設する計画だ。同社のソフトウェアをすでに使っているソフトバンクは、同ソフトウェアを日本市場で販売する。また、日本での法人向けセキュリティー・サービスを2016年上半期中に開始する計画だ。

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