シスコ・システムズ(Cisco Systems)は20日、ロンドン拠点の動画会議サービス新興企業のアカーノ(Acano)を7億ドルの現金と株式で買収することで合意したことを明らかにした。
インベスターズ・ビジネス・デイリーによると、シスコはプレス・リリースのなかで、「動画会議機能をどこにでも提供できるようにするわが社の協業サービス強化戦略を加速させる」と買収理由を説明した。
シスコによると、アカーノのハードウェアとソフトウェアは、企業各社が使っているクラウドやハイブリッドのさまざまのベンダーの動画会議システムを接続できるという利点がある。
通信機器市場の世界最大手であるシスコは、クラウド関連事業への重点移行を進めており、アカーノの買収もその一環と位置づけられる。動画会議サービス市場でも大手のシスコは同事業から年間34億ドルを売り上げている。シスコの売上総額の約7%にあたる。
アカーノの従業員数は約170人。
シスコは最近、業務提携による事業拡大を強化する姿勢を明示したものの、買収による成長も平行して模索する方針も鮮明化させている。10月には、セキュリティー分析ソフトウェア会社のランコープ(Lancope)を4億5250万ドルの現金および株式で買収することで合意し、その直後には、ドイツのIoT(Internet of Things)データ分析会社パーストリーム(ParStream)を非公表金額で買収する計画を明らかにしている。
シスコはさらに、9月にはサイバーセキュリティー技術会社のポートカリス(Portcullis)、7月にはデータ分析会社のメインテナンスネット(MaintenanceNet)、6月にはセキュリティー会社のオープンDNCの買収計画を相次いで打ち出している。
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