小包急増でサービス限界に〜UPS、予定日配達率が低下

 配送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)では、オンライン購入商品の増加によって年末商戦期の小包取扱量が予想以上に増え、サービスへの影響が懸念されている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、12月第1週のUPS陸送部門の予定日配達率は91%となり、例年水準だった前年同期の97%から低下した(ソフトウェア開発シップマトリックス調べ)。

 関係者によるとUPSは受注件数の予想外の増加、追加の荷物受け取り、人員や機材の不足などに直面しており、第2週はジョージア州アトランタ本社の管理職らをテキサス州オースティンやニューヨーク州レイサムなどの配送センターに派遣して対応した。

 感謝祭の週末以降、国内のオンライン小売売上高は予想を超える勢いで増えている。アドビ・システムズによると、消費者は感謝祭(11月26日)とその翌日(ブラックフライデイ)に44億5000万ドルを支出したと推測され、ブラックフライデイの売り上げは前年比で14%増加した。

 フェデックスも予定日配達率は95%と通常より低めだが、今のところ問題のほとんどは個人向け配達が多いUPSに集中している。UPS、フェデックス、米国郵政公社が今年の商戦期間中に扱う小包の量は、前年より10%以上増えて15億個を超えると予想されている。

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