サンエジソンが破綻の危機 〜「かなりのリスク」と子会社

 積極的な買収戦略によって120億ドル近い債務を抱える半導体・太陽光技術大手サンエジソン(SunEdison、カリフォルニア州)が、破綻の危機にあることが分かった。

 ロイター通信によると、同社の上場子会社テラフォーム・グローバル(TerraForm Global、メリーランド州)が29日、当局に提出した文書で、親会社の経営破綻について「かなりのリスク(substantial risk)」があると警告した。サンエジソンが破綻した場合、金融機関以外では過去10年で最大規模の破綻になる(bankruptcydata.com調べ)。

 ウォールストリート・ジャーナルが28日、サンエジソンが手元資金の額を誇張していた疑いで証券取引委員会(SEC)の調査を受けていると伝えたことで同社は株価を下げていたが、29日には一時60%急落し、上場以来の安値となる50セントを付けた。

 テラフォーム・グローバルは、安定したキャッシュフローがあり、従って安定した利回りが見込める子会社としてサンエジソンが資金調達を目的に上場したイルドコ(yieldco)の1つ。同社にはもう1つ、テラフォーム・パワー(TerraForm Power、メリーランド州)というイルドコがある。

 テラフォーム・グローバルは提出文書で、30日が期限だった2015年の年次報告書の公表を先送りすることも明らかにした。親会社ともう1社のイルドコ、テラフォーム・パワーは報告書の公表を既に延期している。

 テラフォーム・グローバルのブライアン・ウーボルズ最高経営責任者(CEO)は30日、CEOを辞任すると発表した。同氏はサンエジソンの最高財務責任者(CFO)も務める。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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