ボリショイ監督が退院 ドイツで視力回復目指す

 【共同】何者かに強酸液を顔面に掛けられ、顔や目に大けがをしたロシアバレエの名門、ボリショイ・バレエ団の芸術監督セルゲイ・フィーリン氏(42)が4日、モスクワの病院を退院、視力回復に向けた治療やリハビリのためにドイツのアーヘンへ向かった。ロシア主要メディアが伝えた。

 サングラス姿で報道陣の前に姿を見せたフィーリン氏は「気分は大変良い」と述べたが視力については「ぼんやりとしか見えない」と話した。既に数回手術を受けたが、保健当局者は視力回復について、さらなる手術を含めた「大変長いプロセスになる」としている。襲撃犯についてフィーリン氏はこの日「心当たりはある」と述べるにとどめた。

 フィーリン氏は1月17日深夜、モスクワの自宅脇の駐車場で覆面姿の男に襲撃された。バレエ団内の対立など、同氏の職務が事件の背景にあるとみられている。

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