2026年アメリカ食品トレンド最前線

LA在住日本人が感じる棚のリアルとレポートのズレ

本コラムでは、ロサンゼルス在住の視点から、アメリカの食品トレンドを「棚のリアル」と「データ」の両面から紹介していきます。
今回は2026年の注目トレンドを中心にお届けしますが、今後はLAのグローサリーストア事情、日本食材の広がり、抹茶や発酵食品の最新動向なども現場視点で取り上げていく予定です。


プロテインの圧倒的存在感

市場データ・レポート
Whole FoodsやNielsenの調査によると、2025年末から2026年初頭にかけてプロテインカテゴリーは前年比8~12%増と成長しています(Forbes)。さらにスターバックスでは、プロテインラテやプロテインフラペチーノを全米で展開しており、ドリンクだけでなくバーやスナック、冷凍食品、ヨーグルトなど幅広い商品ラインナップが増えています。

体感・現場観察

LAのスーパーやカフェを歩くと、棚にプロテイン商品がズラリと並んでいるだけでなく、コーヒーショップでもプロテインが当たり前になっていることを感じます。実際、2025年9月末からは米スターバックスが16オンス(グランデ)あたり最大36グラムのタンパク質を含むプロテイン入りラテやプロテイン・コールドフォームを全米・カナダのメニューに導入しました。新しいラテは「プロテイン強化ミルク」を使い、アイスでもホットでも楽しめ、コールドフォームは通常の泡の代わりにタンパク質をクリーミーに追加するトッピングとして人気です。こうした商品展開は、アメリカ人のタンパク質摂取ニーズを狙ったものともいわれています(スターバックス発表)。

この変化は、単に「健康志向だから」というだけではなく、普段の生活にプロテインを取り入れたいというニーズが飲み物にも拡大している証拠だと感じます。実際に街中のスターバックスでプロテインラテやコールドフォームをオーダーしている人を見る機会が増え、普通のカフェラテ以上に選ばれている印象です。LAの人たちが「プロテイン=欠かせない日常の選択肢」として受け入れている空気を、こうしたメニューの広がりからも強く感じています。

人気の理由

  • 健康やダイエット、免疫サポートなど、多面的なニーズに応えられる
  • 朝食や軽食として日常に取り入れやすく、自然に消費される
  • SNS映えするパッケージやドリンクの見た目が注目されやすい
スターバックスの新しいプロテインメニュー

ファイバー・腸活食品はこれから

市場データ・レポート
Whole Foodsの2026年トレンド予測では、High Fiber、Prebiotic、Gut Healthといった腸活系食品が注目されており、消費者の健康志向に向けた商品開発が加速するとされています(Forbes)。SNS上でも「fiber」「prebiotic」の投稿が増えており、情報感度の高い層が注目していることがわかります。

体感・現場観察
一方、スーパーの棚を見渡すと、まだ存在感は控えめです。ラベルに「High Fiber」「Prebiotic」と書かれた商品はありますが、プロテインや抹茶ほど目立つわけではありません。今はR&Dやテスト販売の段階で、消費者の目に届き始めるのはこれからだと感じます。ただ、健康や美容、免疫への関心の高まりを考えると、将来的に大きな注目を集めるカテゴリーであることは間違いありません。

人気の理由

  • 腸活や美容、免疫力の向上など、機能性が消費者に直接訴求
  • 日常的に取り入れやすく、スナックや飲料の形で生活に自然に組み込める
  • 健康意識の高い層やSNSで情報を発信する層が増えており、トレンド形成が加速

辛味・多文化フレーバー

市場データ・レポート
National Geographicでは2026年のスナックや調味料トレンドとして「Sweet + Spicy(Swicy)」が注目されています(National Geographic)。

体感・現場観察
しかし、現場でスーパーやレストランの棚を見てみると、甘さより辛味が際立っています。「Hot」「Spicy」と書かれた商品が多く、甘辛ではなく辛味単独の需要が強いことを感じます。特にLAではラテン系やアジア系フレーバーの影響が強く、辛味に対する抵抗が少ない消費者層が多いです。街中のスナックや軽食メニューでも、辛さを前面に押し出した商品が人気です。

人気の理由

  • ラテン系やアジア系のフレーバー文化の影響で、辛味嗜好が浸透
  • 刺激や体験価値を求める消費者に刺さる
  • SNS映えするビジュアルや独自性があり、商品差別化に適している
Ralphsのアジア棚のラーメンも半数がスパイシー

抹茶(Matcha)の圧倒的存在感

市場データ・レポート
北米市場の抹茶は世界市場の約29%を占め、特にカフェやECでの販売が伸びています(Global Growth Insights)。カリフォルニア州では需要が全米より先行しており、供給不足や価格高騰も報告されています(JETRO)。さらにYelpレポートでは、抹茶を使ったカクテル検索が前年比1,036%増と急増しています(Delish)。

体感・現場観察
街中で抹茶ラテを手に歩く人を頻繁に見かけ、スーパーやコストコでも抹茶商品が日常的に並んでいます。抹茶は単なるトレンドではなく、LAの日常に根付いた飲み物であり、カフェ文化や日常の軽食、スイーツと親和性が高いことがわかります。コーヒーや紅茶よりも抹茶を選ぶ消費者が多いのも、LAならではの現象です。

人気の理由

  • 健康志向や抗酸化作用、低カロリーという機能性
  • 緑色のビジュアルがSNS映えしやすい
  • 日本食ブームやカフェ文化との親和性が高く、日常消費に自然に入り込んでいる
大手7Leavesカフェでは「自然が与えてくれる中で、最もヘルシーな飲み物」と記載
大人気 Urth Caffeでは数種類の抹茶ドリンクが提供されている

まとめ

2026年のアメリカ食品トレンドは、数字だけではわからない現場の息遣いを知ることが重要です。

  • プロテイン:棚もカフェも支配中。健康・ボディメイクニーズとSNS映えで人気
  • ファイバー・腸活食品:これから注目。機能性食品としてポテンシャル大
  • 辛味・多文化フレーバー:刺激単独が支持され、ラテン・アジア系フレーバーやSNS映えが背景
  • 抹茶:日常の定番商品として定着。健康志向、ライフスタイル親和性、SNS映えが理由

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さおり ララ

さおり ララ

ライタープロフィール

山梨県出身。ロサンゼルス在住10年以上の元KBC九州朝日放送アナウンサー。日本食と家庭料理に熱いパッションを持ち、現地スーパーやカフェで最新食品をチェックしながら、体感を交えて情報を発信。YouTube「SAORI Japanese Kitchen」では、英語でレシピや食文化を紹介している。
▶ SAORI Japanese Kitchen(YouTube)
https://www.youtube.com/@SaoriJapaneseKitchen

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