トゥーター・インテリジェンス、時給18ドルで倉庫ロボットを貸し出し 〜 「サービスとしてのロボッツ」で市場開拓をねらう

マサチューセッツ州ウォータータウン拠点の新興企業トゥーター・インテリジェンス(Tutor Intelligence)が開発した倉庫ロボットは、最低賃金では働かないが、時給18ドルを払えば、1日3交代制で休むことなく箱を持ち上げ、木製パレットに積み上げる作業を淡々とこなす。

マスライブ誌によると、マサチューセッツ工科大学(MIT)出身の二人が2021年に立ち上げた同社は12月1日、3400万ドルのベンチャー・キャピタル投資を獲得したと発表した。トゥーターは、「ロボットのサブスクリプション化」による「サービスとしてのロボッツ(robots as a service)」を展開している。利用会社らが初期費用を抑え、使用量に応じて料金を払う方針によって、広範の現場でのロボット導入を加速させようと同社はねらっている。

同社の共同創業者でCEOのジョシュ・グルーンスタイン氏は事業構想について、「現場の実務を確実にこなせる経済的なロボットたちから得られるデータをもとに、さらに幅広い工場作業を担える次世代ロボットを開発する」と説明した。同氏はそれを「ロボットの中枢知能(central robot intelligence)」の構築と呼んでいる。

同社のロボットは全米各地の顧客現場ですでに稼働している、と同社は説明しているが、具体的な台数や利用会社名は明らかにされていない。

同社のロボットは、吸盤アレイを使って最大42ポンドの箱を持ち上げ、1分間に14個をパレットに積み上げることができる。

グルーンスタイン氏は、「人間がその作業を8時間続ければ、疲労は深刻で、けがのリスクも高まる。工場や倉庫の作業のなかでも離職率がもっとも高い職種だ」と指摘する。

マサチューセッツは、倉庫ロボティクスの集積地として前からよく知られる州だ。ローカス・ロボティクス(Locus Robotics)やピクル・ロボット(Pickle Robot Company)、ライドハンド・ロボティクス(RightHand Robotics)といった倉庫向けロボット新興企業らが同州に本社を置いている。アマゾン・ロボティクスが同州拠点のキーヴァ・システムス(Kiva Systems)を2012年に買収したあたりから、マサチューセッツは倉庫向けロボティクス新興企業らの集積地域として成長した。

ローカス・ロボティクスの共同創設者ブルース・ウェルティ氏は、「ロボットで成功するには、単に他社ロボットよりすぐれているというだけでは不十分だ。人間を含むあらゆる代替手段より迅速に稼働し、安くなければ商業的成功はむずしい」と話す。時給18ドルで働くトゥーターのロボットは、まさにその課題に挑戦している。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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