高級ハイテク掃除機製造大手のダイソン(Dyson)は26日、電気自動車(EV)を2020年までに市場投入する計画を明らかにした。
ダイソンがEV市場に参入する可能性は長らく噂されてきた。今回の発表によって噂ではなく事実となった。
テッククランチ誌によると、同社の創設者であるジェイムズ・ダイソンCEOは、同社製品のトレードマークであるサイクロニック・モーターの技術をEV向けエンジンに応用する計画を社員向け電子メールのなかで説明した。
同社は、会社の目標として、世界の公害を抑制することを掲げている。EV開発計画はその目標の延長線上にある、とダイソン氏は話している。
ダイソン氏によると、同社の掃除機やハンド・ドライヤーに使われているサイクロニック・モーターはもともと、ディーゼル・エンジンの排気を大気中から奪うという同氏の願望から開発された。
当初のその発想は、車のエンジン向けに開発されることはなく、掃除機向けに姿を変えて進化してきた。
ダイソンには、専門分野ごとの開発班がいくつもある。そのなかにはモーターのほか蓄電池もある。蓄電池はEVに欠かせない最重要部品の一つだ。
同社はEV開発専門部隊を編成しており、自動車業界のベテランを多数含む自動車工学や電子機器、電池の技術者らを雇って、EV開発部隊の拡充に注力してきた。現在、同部署に配属された専門家の数は400人を超える。同社は、EV開発予算として30億ドル弱を投資する。
【https://techcrunch.com/2017/09/26/dyson-is-working-on-an-electric-car-set-to-launch-by-2020/】(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる