アップルとアルファベットがサンフランシスコのベイエリアで運行している社員通勤用のチャーターバスが、走行中に襲撃される事件が相次いでいる。
ロイター通信によると、まだ負傷者は出ていないものの、何かで窓ガラスが割られており、アップルは安全を期して遠回りのルートに変更している。シリコンバレー労働者を乗せた大型バスが高速道路を走る光景はベイエリアでは珍しくないが、地域の家賃高騰や交通渋滞を引き起こしたテクノロジー業界の象徴と見られることも多い。
警察当局によると、アップルのバスはこれまでに計5台が襲撃されており、最近は2018年1月12日に起きた。グーグルの親会社アルファベットのバスも16日に1台が襲われた。襲撃の手段は不明だが、石など路上の破片ではないという。
襲われたアップルのバス2台のドライバーが所属する全米トラック運転手組合の地域支部は、声明で「ぺレット銃(空気銃)による攻撃」との見方を示した。支部代表のダグ・ブロック氏によると、割れたのはバスの二重窓の外側の層だけで、弾丸ほどの威力はなかったと見られる。
襲撃の場所は、多くのテクノロジー労働者が住むサンフランシスコと関連オフィスが集まるシリコンバレーをつなぐ州間道路280号(I-280)のウッドサイド周辺。警察はこの一帯の警備を強化している。
アップルが社員に送信した電子メールによると、当面、バスは別ルートを走り、これまでの片道約1時間よりも30〜45分余計に時間がかかる可能性がある。
13年と14年には、テクノロジー業界がサンフランシスコの住宅価格高騰や地域高級化を助長していると訴えたデモの参加者がシャトルバスの通行を妨害し、損傷を与えた。通常、こうしたバスに会社名は書かれていないが、行き先が略字で表示されているため、どのテクノロジー企業に向かっているかが分かる。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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