「日米で抑止力向上」 北朝鮮、中国に懸念
- 2013年4月5日
- 日本発ニュース
【共同】岸田文雄外相は5日午前の閣議で、2013年版外交青書を報告し、了承された。北朝鮮の核・ミサイル開発や中国の海洋進出に強い懸念を示した上で「米軍の前方展開を確保し、日米安保体制の抑止力を向上させていくことが不可欠だ」と明記。日本が交渉参加を表明した環太平洋連携協定(TPP)では「強い交渉力で国益を最大限に実現するよう全力を尽くす」と表明した。
青書はアジア太平洋地域の安全保障環境について「日本を取り巻く情勢は厳しさを増している」と分析。北朝鮮の核・ミサイル開発は「地域のみならず国際社会全体にとっての脅威」として、米国、韓国など関係国と緊密に連携しながら対処するとした。また、拉致問題を「最重要の外交課題」と位置付け、被害者全員の安全確保と即時帰国を求めているとした。
中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島について「解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない」と指摘。中国の領海侵入やレーダー照射に触れ「領土・領海・領空に対する脅威」に直面しているとした。韓国が実効支配している島根県・竹島に関しては、引き続き「日本固有の領土」として「国際法にのっとり平和的に解決する考えだ」と強調した。
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