新車の1割がディーゼル車に?〜5年後、燃費規制対応などで
- 2013年8月26日
- 米国ビジネス
ディーゼル・エンジン車の米国内販売が今後数年間で激増し、2018年には新車の構成比で10%まで伸びる可能性がある。
USAトゥデイによると、ディーゼル・エンジンはガソリン・エンジンより重く、高価で、音が大きく、燃料も高くて販売拠点は少なく、さらに臭いも強いといった欠点があるが、今後の販売増を予想させる要因が増えている。第1に燃費がガソリン車より20〜40%も良いため、自動車メーカーが厳しい燃費規制に適合する方法の1つとして販売を増やしている。
米国で販売されるディーゼル版の車種は、12年末から現在までに倍増し、消費者の選択肢が大きく広がっている。特にスポーツ多目的車(SUV)の分野で増えており、市場調査LMCオートモーティブは、SUV販売に占めるディーゼル車の構成比は12年の8%から18年には26%に拡大すると予想する。SUVは軽量トラック市場の最大部門で、軽量トラックは新車市場の半分を占める。
LMCによると、中型車市場のディーゼル比率は12年の17%から18年には10%に減少するが、小型車の販売増などで相殺される見通し。
ディーゼル車は価格も低下しており、メルセデスベンツの場合、一部のエントリーレベル車種でディーゼル版を提供し、燃費の良さと比較的低い価格で消費者を引きつけている。これにフォルクスワーゲン(VW)グループがより安いディーゼル・モデルで対抗する可能性が高く、VWは米最大のディーゼル車販売メーカーであるため、値下げすれば他社の多くが追従する可能性がある。
ディーゼル車には、燃料を頻繁に補給しなくて済むという利点もあり、多くの車種は給油1回で600〜800マイル走る。このほか、ガソリンよりグリーンな選択肢としてHOVレーン(多乗員車優先車線)走行許可や税優遇といった措置が検討されている、耐用年数を通じたコストが大幅に安い…といった点もディーゼル車に有利に働いている。
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