加州、フラッキング規制案を発表
- 2013年11月19日
- 米国ビジネス
カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は19日までに、シェール(けつ岩層)の資源採取などで使われる最新の掘削技術「フラッキング」(水圧破砕法)に関する規制の草案を発表した。
ロサンゼルス・タイムズによると、全米でも最も厳しい内容の規制案は、フラッキングの実施前には州の許可を受け、地下水の水質検査を行い、実施する場所や方法などを周辺住民に通告するよう定めている。州当局は大気、地下水などを対象に環境影響調査を続けるほか、フラッキングに使う化学剤の情報などもインターネットで公開する。草案は今後、一連の公聴会を経て最終案が作成され、2015年1月から適用される。
カリフォルニアの石油および天然ガス生産量は国内3位。フラッキングに関しては飲み水を汚染し、公衆衛生を危険にさらし、温室効果ガス(GHG)を放出するといった懸念もある。このため環境保護派は、科学的に安全が証明されるまで州内のフラッキングや関連技術の使用を禁止すべきだと主張している。
規制案は、州に中立的なフラッキング関連の科学調査実施を義務づけた州法成立を受けて提示された。その内容はおおむね歓迎されており、エンバイロンメンタル・ワーキング・グループは「ざっと見たところ、良い項目もある」と話している。
業界団体の西部石油協会(WSPA)も「広範囲にわたるが、これらの規制は適切なバランスに基づいている。これによってモンテレイ・シェールに眠る資源を責任ある形で開発できるようになる」と話した。
同州のモンテレイ・シェールは石油産出量140億バレルが見込まれ、280万人の雇用を生み、州や自治体に250億ドルの収益をもたらすとも期待されている。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ