インドと先進国、対立鮮明 農業めぐりWTO閣僚会議

 【共同】世界貿易機関(WTO)の閣僚会議は4日、インドネシア・バリ島のヌサドゥアで2日目の討議を行った。新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の部分合意へ焦点の農業分野では、インドが貧困層向け援助食料の購入費を補助金と見なさぬよう主張し、先進国との対立が鮮明になった。

 補助金はWTO協定の制限対象となるため、インドは特例扱いを要求。シャルマ商工相は「交渉の余地はない」と譲歩しない姿勢を強調した。これに対し欧州連合(EU)のデフフト欧州委員(通商担当)が「全員が満足のいく合意が必要だ」と述べるなど、妥協を求める声が相次いだ。

 日本からは三ツ矢憲生外務副大臣が発言し「(関係各国が)柔軟性を示せば合意の可能性はわずかながら残っている」などと訴えた。

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