HP、すべての主要成長分野で事業拡大へ 〜 企業買収で再生を狙う

 ヒューレット・パッカード(HP)は、クラウド電算やモバイル、大容量データ(Big Data)、セキュリティと技術業界で注目される全分野で事業を積極的に拡大させる戦略だ。

 同社のメグ・ホイットマン最高経営責任者(CEO)は、それにともない、今後も必要に応じて企業買収する方針を、業界専門家たちとの電話会議で明示した。

 インベスターズ・ビジネス・デイリーによると、同社の売り上げの半分を占めるのはパソコンとプリンターの事業だが、いずれの市場も競争激化や携帯機器の氾濫によって低迷しており、同社は10四半期連続の減収を強いられている。

 そうしたなか、HPは、今後の成長が見込める分野で事業を拡大させ、これまでの根幹事業であるパソコンとプリンターという2分野への依存から脱却したい考えだ。

 企業買収を積極化させるうえで、HPのキャッシュフローは大きな利点だ。ホイットマン氏は、2014年度(10月締め)のフリー・キャッシュフローが65億ドルになると予想。

 FBN証券のシェブリー・セラフィ氏によると、HPはそのうちの35億ドルを買収費用として用意するとみられる。セラフィ氏はそれと同時に、その準備金で買収できる成長分野企業として、フォーティネット(Fortinet)、プルーフポイント(Proofpoint)、インパーヴァ(Imperva)、アルバ・ネットワークス(Aruba Networks)、そしてラックス・ワイヤレス(Ruckus Wireless)、ティブコ・ソフトウェア(Tibco Software)を挙げる。

 それらの買収企業候補のなかには、シスコ・システムズやIBMが狙っている企業もあり、買収合戦になれば買収金額が跳ね上がる可能性もあると指摘される。

 HPはこれまでにも、大きな事業転換を狙っていくつかの大型買収を行ってきた。その効果は今のところまちまちだ。たとえば、110億ドルで買収したオートノミー(Autonomy)は、不正会計処理が発覚し、88億ドルの減損費用を計上するという大失態を招いた。

 その一方で、HPは2011年にデータ分析ソフトウェア開発のヴァーティカ(Vertica)を買収している。今のところ、その買収効果は出ていないが、HPでは再生に向けた「牽引役となっている」と話している。

 また、データ・ストレージ向けのシステムおよびソフトウェアを開発するスリーパー(3Par)の買収については、業界専門家からの評価が高い。スリーパー買収によって、HPは、増加する顧客のクラウド電算および仮想化アプリケーションに対するニーズに対応できたという。

 いずれにせよ、今後の買収がHPの業績にすぐに反映されるということはない。「今日の買収が数年後に我が社の浮沈にかかってくる」とホイットマン氏が言うように、買収戦略が結実するには時間がかかる。

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