セブン・イレブン、キャッシャー不要店舗の展開を全米で加速 〜 新興企業アイファイの技術を採用

コンヴィニエンス店チェーン大手のセブン・イレブン(7-Eleven)は、機械視認(コンピューター・ヴィジョン)技術を活用した代金会計機(キャッシャー)不要型店舗の実証実験を拡大している。

リテイル・テック・イノヴェーション・ハブ誌によると、同社が進めている新システムでは、来店客は店内を動きながらスマートフォンで商品をスキャンし、アップル・ペイ(Apple Pay)やグーグル・ペイ(Google Pay)、デビット・カード、クレジット・カードで決済する。買い物客はその後、店内に設置されている端末に表示されるQRコードを用いて支払いを完了するしくみだ。

同システムを開発したのは、二人の中国人がカリフォルニア州バーリンゲームで立ち上げた新興企業アイファイ(AiFi)だ。同社の技術は、店内に設置した多数の機械視認カメラと空間認識技術によって来店客と商品をリアルタイムで追跡しながら、購入品と代金を仮想買い物かごに反映させていく。

クッキー専門店チェーンのクッキー・プラグ・サン・アントニオ(Cookie Plug San Antonio)の革新&戦略責任者マイケル・ガゼッタ氏は、「アマゾン(Amazon)が『ジャスト・ウォーク・アウト(Just Walk Out)』の展開を縮小したのち、キャッシャー不要技術は過大評価だったという見方が広がったが、それは単純すぎる議論だ」とリンクトインに投稿し、「真の問題は店舗形態の経済性にある」と指摘した。

大型スーパーマーケットは利益率への圧力が強く、品ぞろえが複雑で在庫過多による損失リスクも高い。そのため代金会計機運用にともなう経済性が急激に厳しくなる。それに対しコンヴィニエンス店は、小規模でSKU(stock keeping unit)数が少なく、来店頻度と回転率が高い一方で、昼食時に一つのキャッシャーが滞れば即座に影響が出る。したがって、小型店舗こそキャッシャー不要モデルが機能する余地がある、と同氏は説明した。

同氏はまた、数千店単位の小型店を運営するセブン・イレブンが、大規模の店舗内改修や巨額投資をすることなく繁忙時間帯の需要に対応できる自動決済を全店舗で平準化できれば、自動決済システムが小売現場の基幹設備として位置づけられる可能性がある、と分析した。

「焦点は、自動決済モデルの有効性ではなく、どういった形態の店舗が採算性を維持しながら導入できるかに移行している」と同氏は話した。

キャッシャー不要システムは今後、スタジアム内売店や空港内売店、テーマパーク内売店といった高利益率および高回転率の小型店舗での試験運用が拡大すると予想される。実際、ジャスト・ウォーク・アウトは一部の空港内売店ですでに導入されている。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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