車載情報システムを刷新へ〜フォード、ブラックベリー基盤に
- 2014年4月16日
- 米国ビジネス
フォードが、車載情報娯楽システム「マイ・フォード・タッチ」の大規模刷新を計画していることが分かった。ウォールストリート・ジャーナルが関係者の話として伝えた。
マイ・フォード・タッチは主に音声操作によってドライバーが電話をかけたり、ナビゲーション機能を使ったり、音楽を鳴らしたりすることを可能にする先進的な車載機能だが、時々不具合が起きたり反応が鈍かったりして利用者の不評を買い、メーカーの品質評価も下げている。
関係者によると、フォードは同システムの基本ソフト(OS)を従来のマイクロソフト(MS)製からブラックベリー製に替える。フォードはマイ・フォード・タッチとも関連する車載情報システム「シンク」の普及で、2007年からMSと提携してきた。画期的なOS刷新計画は順調に進んでおり、早ければこの年末に新システムを搭載した車を発表できそうだという。
フォード米国部門のジョー・ヒンリックス社長は15日、ディーラー団体主催の会合で記者団に対し、同社がマイ・フォード・タッチの「安定感と反応性の改良」に努めており、現行版には「ソフトに限界があって何とかしたい」と考えていることを明かしたが、それ以上は踏み込まなかった。
ドライバーのスマートフォンと連動し、車をインターネットと接続させる車載娯楽システムは現在、自動車メーカーとハイテク企業が激しく主導権を争う市場分野となっている。ゼネラル・モーターズ(GM)と独フォルクスワーゲンのアウディ部門は、15年型車の多くで独自開発の次世代高速通信(4G)を導入する計画を進めている。電子機器大手のアップルも、車と同社製のスマホ「アイフォン」を連動させる車載情報娯楽システム「カープレイ」を提供している。
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