Tモバイル買収交渉中断 ソフトバンク戦略見直し

 【共同】ソフトバンクが、傘下の米携帯電話3位スプリントを通じて進めていた4位TモバイルUSの買収交渉を中断することが6日、明らかになった。業界の寡占化が進むことを恐れる米規制当局が難色を示しており、買収の承認を得られないと判断した。ソフトバンクは米市場での規模拡大を目指していたが、世界戦略の見直しを迫られる。

 スプリントは米携帯大手の中で一人負け状態で、買収交渉中断は痛手だ。当面は単独での生き残りを模索することになる。ソフトバンク関係者によると、短期的に買収交渉を中断するが、将来的には再開する可能性もあるという。

 ソフトバンクはこれまで巨額の資金を投入した大胆な合併・買収(M&A)戦略で成長軌道に乗ってきた。2004年に日本テレコムを買収して固定電話事業に参入。06年には英ボーダフォン日本法人を買収し、携帯電話事業に本格参入した。13年には約1兆8500億円でスプリントの買収に成功。米携帯電話大手の一角を占めた。

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