コンデンセート輸出、1年前に許可事例
- 2014年11月19日
- 米国ビジネス
「コンデンセート」と呼ばれる超軽質原油の輸出について、連邦当局が1年前に小規模エネルギー会社に許可していたことが明らかになった。当局の決定は、ほぼ40年続く米国産原油の禁輸措置の切り崩しを進めるエネルギー各社を力付けることになりそうだ。
ロイター通信が入手したコピーによると、許可は2013年9月11日、商務省産業安全保障局(BIS)がピーカー・エナジー(Peaker Energy、テキサス州)に対して出した。これで同省がコンデンセートの輸出を認めた例がこれまでに3件あることが判明した。
クリアビュー・エナジー・パートナーズのエネルギー政策アナリスト、ケビン・ブック氏は「これで(輸出規制緩和を求める)自社の行動は正しいとの確信が業界で強まるに違いない」と述べた。
現行の連邦法は、1970年代のオイルショックを受けて制定され、ガソリンやディーゼルといった精製燃料は輸出できるが、未精製の原油は特別許可がない限り輸出を禁止している。これまではカナダ向け輸出が認められることが多かった。
しかし近年のシェール・ブームなどを受けて規制が緩和され、今年7月下旬には40万バレル以上のコンデンセートを積んだ石油タンカーが、テキサス州のガルベストン・ターミナルから韓国に向け出港した。これが約40年ぶりのコンデンセート輸出として注目されたが、当局はそれより前に許可していたことになる。
コンデンセートは、精製には程遠いものの、原油から一部の不安定成分を取り除いてできる「派生製品」と解釈できる。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年5月20日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
人工知能が農業におよぼす大きな変革 〜 遺伝子情報を駆使した品種改良に貢献
-
米技術大手ら、メキシコでの製造拡大に注力 〜 台湾の技術製品メーカーらに熱心に働きかけ
-
2024年5月16日 アメリカ発ニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
米国内都市圏の住宅所有者らは自然災害に要注意〜異常気象による損害危険の高い地域が明確に
-
2024年5月16日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ドライバーの過半数が「AVは怖い」~AAA調査
-
2024年5月13日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EVへの関心、ますます低下~消費者、メーカーの思惑に反し
-
インフルエンサーとブランドをつなぐプラットフォームで台頭 〜 ショップマイ、1850万ドルを調達
-
シンケイ・システムス、魚の活け締め技法を機械化 〜 完成に接近、鮮魚流通網に革新をもたらす可能性
-
ドキュサイン、インテリジェント契約管理サービスを発表 〜 電子署名ソリューション以外に事業を拡大
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至