世界的大企業のCIOら、ハドゥープ導入を強化へ 〜 ドイツ銀行の調査で判明
- 2015年1月13日
- ハイテク情報
国際企業の最高情報責任者(CIO)たちは2015年に、大規模データ(Big Data)を分散処理する基盤技術として注目を集めているハドゥープ(Hadoop)への投資を増やすとみられる。
ウォール・ストリート・ジャーナルが報じたドイツ銀行の調査報告によると、同社が調査したCIO26人のうち12人が、自社の概念実証(Proof-of-Concept)および生産改善に関する分析技術としてハドゥープ製品の導入を検討している。
たとえば、ドイツ銀行の調べに応じた通信サービス会社(キャリヤー)大手のCIOは、ハドゥープを最大限に有効活用するための新しいビジネス・インテリジェンス(BI)システムを構築中だという。
また、大手小売企業のCIOは、自社の供給網およびセキュリティー・システム上でのデータ分析にハドゥープを試験的に導入している。
ハドゥープは、オープン・ソース基盤であることから、大企業のCIOらはこれまで、セキュリティー懸念を理由にその採用に躊躇していた。しかし、従来のリレーショナル・データベースに比べて、無数のパソコンや端末に埋もれる非構造化大規模データを扱えるという大きな魅力を重視するようになった。
調査会社ガートナーによると、現在およそ1000社が生産ラインにハドゥープを導入している。ただ、ハドゥープを利用するには、新たな技術力が求められるため、対応する人材の不足が普及の妨げになっている。
調査会社フォレスター・リサーチのアナリストはそれに関して、ハドゥープの人材不足が近い将来に解消されると話す。同アナリストはその理由として、さらに多くの企業が人材育成に投資するためと指摘する。
調査会社IDCによると、投資家たちはハドゥープ基盤の事業に20億ドル以上をすでに投資している。おもな投資獲得企業には、ホートンワークス(Hortonworks)やクラウデラ(Cloudera)、マップアール・テクノロジーズ(MapR Technologies)といった新興企業が含まれる。
IDCはまた、大規模データ分析ソフトウェア市場が2018年までに415億ドル規模になると予想する。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ