再生アルカリ電池を発売〜エナジャイザー、業界で初
- 2015年2月5日
- 米国ビジネス
電池大手エナジャイザー・ホールディングス(ミズーリ州)は3日、使用済み乾電池を再利用したアルカリ電池「エナジャイザー・エコアドバンスト(Energizer EcoAdvanced)」を発売した。
AP通信によると、サイズはAA(単3形)とAAA(単4形)で、リサイクル品を材料に使い捨てのアルカリ電池が作られるのは初めてという。現在、再生材料が占める割合は重量比で4%だが、エナジャイザーは2025年までには40%に拡大し、最終的にほかのサイズにも広げる考え。
国内店舗には今週入荷し、年内には海外にも出荷する予定で、「エナジャイザー・バニー」を使った広告キャンペーンも計画している。ミシェル・アトキンソン最高マーケティング責任者によると、エコアドバンストは同社が製造するアルカリ電池では最も長持ちし、価格は普通の電池より25〜30%割高。
使用済み乾電池は、むやみに捨てられて深刻な環境懸念を呼んだ時期もあったが、1996年に電池への水銀使用を段階的に禁止する連邦法が成立し、今では一般的なアルカリ電池は他のごみと一緒に捨てても安全になった。米国の電池販売量は年間約50億本に上り、アトキンソン氏は「もう有害物質は含まれていないが、消費者がごみとしての乾電池を減らしたがっていることは分かっている」と話した。
環境保護局(EPA)によると、電池のリサイクルはタイプによっては一般的で、自動車用を含む鉛酸蓄電池の96%は再利用されている。また、民間団体リチャージャブル・バッテリー・リサイクリングは、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル水素電池(NiMH)、リチウムイオン電池、小型シール鉛蓄電池という4種類の充電式電池をリサイクルしている。
エナジャイザーの同業デュラセルもすでにいくつかの環境戦略を展開しているといい、同社によると電池のリサイクルのほか、包装や箱に再生素材を使い、工場の大気汚染、水の消費、固形ごみの削減にも努めている。
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