IT社員を顧客に派遣して事業案を発掘 〜 ボストン・サイエンティフィック
- 2015年6月9日
- ハイテク情報
ITサービスを法人向けに提供するボストン・サイエンティフィック(Boston Scientific)は、IT社員を病院や医療機関に積極的に訪問させる方針を正式な成長戦略として打ち出した。
その背景には、医療機関向けITが自社のサービスを向上させ、顧客忠誠心を強め、技術系社員の技能と知識を拡充するのに適しているという同社の判断がある。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、IT企業各社のCIO(最高情報責任者)らは通常、顧客企業に電話をかけて需要を探るが、ボストン・サイエンティフィックは、IT社員らが顧客の現場を訪問することで、新たなITサービス事業案の発掘を強化することで成長中だ。
同社のリッチ・アデュチCIOによると、技術者たちが医療機関を訪問することで、医療機器類やITシステムがどのように使われ、あるいはどのように使われていないかを自身の目で確認できる結果、新たな機能や分析、そのほかのITサービスの商品開発案が刺激される。実際に、それによって開発されたITサービス商品がすでにいくつか現場で採用されているという。
さらに、顧客の現場に出向くことで、たとえば身体装着型端末といった新興技術を実験できる機会も得られる、と同氏は指摘する。
「会議室でパワーポイントを使って議論しても現場での有効性や実用性を判断することは難しい」「そのため、現場に行って、実際にどのように運用されているのかを自分で確認することは非常に重要だ」。
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