米艦攻撃の「危険」が条件 集団的自衛権行使で首相
- 2015年7月10日
- 日本発ニュース
【共同】安倍晋三首相は10日の衆院平和安全法制特別委員会で、朝鮮半島有事の際に集団的自衛権を行使する条件について「ミサイル警戒中や、邦人輸送中の米艦が攻撃される明白な危険がある時点で認定し得る」との見解を示した。従来の説明より条件を緩めた。安全保障関連法案と維新の党などの対案が並行審議され「(国民の)理解が深まった」と主張、早期採決に意欲を示した。民主、維新、共産など5野党は国会内で党首会談を開き、来週中の採決に反対することで一致した。
首相は米艦防護をめぐり、6月26日の特別委で「ミサイル発射を警戒中の米艦に『艦対艦ミサイル』が発射された段階」で判断するとしていた。集団的自衛権の行使要件となる「存立危機事態」の定義の曖昧さがあらためて浮き彫りになった。
この日の特別委で首相は、集団的自衛権の行使は「米国への武力攻撃が発生し、日本に対する攻撃が切迫もしくは予測される」ことが前提だと説明。邦人輸送中の米艦への攻撃は「日本攻撃の意図がうかがえる」と防護の必要性を訴えた。
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