シスコ、英国に5年で10億ドルを投資 〜 欧州スマート化市場の開拓を強化

 通信網機器世界最大手のシスコ・システムズ(Cisco Systems)は、向こう5年間に10億ドルを英国デジタル経済に投資する計画を明らかにした。

 シスコは、ベンチャー・キャピタル投資によって地元の新興企業や人材育成、雇用創出に出資する。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、シスコのジョン・チェンバース最高経営責任者(CEO)は、「最近のデジタル化を主導しているのは欧州市場だ」「英国のキャメロン首相もそれを分かっている」と述べた。

 チェンバース氏は、CEO職から勇退する意向をさきに表明しており、チャック・ロビンズ氏が7月26日に新CEOに就任する。今回の対英大型投資計画は、チェンバース氏による最後の事業方針発表になる。

 シスコの計画によると、同社のベンチャー・キャピタル部門は、英国の新興企業群に総額1億5000万ドルを投資することで買収し、シスコの欧州事業を拡大させる革新技術の開発や製品販売を強化する。

 その対象となる主要分野は、サイバーセキュリティーやモノのインターネット、インターネット接続を利用したスマート住宅やスマート・ビジネス、接続性によって都市機能を効率化かつ利便化するスマート・シティーズ。

 シスコはそれにともなって、英国での研究&開発部門や販売およびサービス部門の7000人部隊に約200人を加える。同社はそれと同時に、ロンドン支社を2015年末までに拡張する計画だ。

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