シスコ、中国インスパーとの合弁に1億ドル 〜 習氏訪米を機に対中事業再建
- 2015年9月24日
- ハイテク情報
シスコ・システムズ(Cisco Systems)は23日、中国のITおよびサーバー大手インスパー・グループ(Inspur Group、中国の済南拠点)との新たな合弁事業に総額1億ドルを共同出資し、中国事業を再度テコ入れする計画を明らかにした。
シスコの同計画は、中国の習近平国家主席がシアトルでの米中ハイテク・サミットに出席した際に発表された。
シスコは、ほかの米技術企業と同様に、西側技術企業にさまざまの制約を課す中国共産党の政策によって中国事業で苦戦を強いられてきた。同社では、習氏の訪米を機に、中国事業立て直しの好機を模索していた。
サンノゼ・マーキュリー・ニュース紙によると、今回の合弁事業合意には、シスコの通信機器をインスパーが中国市場で流通させるとともに、サーバーを含むハードウェアやソフトウェアの技術をシスコが供与することで両社が共同開発することも含まれる。
合弁会社の51%はインスパーが所有する。西側企業が中国に進出する場合、中国国有企業との共同による現地法人や合弁会社を立ち上げる際に、中国側が過半数を必ず握るというのが事実上の条件となっている。
米技術大手にとって、中国事業の展開は非常に難しい。インスパーは共産党からの後方支援を背景に、IBMの中国内事業を中国企業に取り返すという広報戦略を2014年に打ち出したが、インスパーとの合弁事業を立ち上げることにIBMが合意したことで、反IBM広報作戦を取り下げた。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ