新国立、文科相に責任 下村氏は進退明言せず

 【共同】新国立競技場問題を検証する文部科学省の第三者委員会(委員長・柏木昇東大名誉教授)は24日「関係部局の責任を明確にし、プロジェクトに対応できる組織体制を整備すべきだった」として、下村博文文科相や当時の事務次官の責任を認める報告書をまとめた。事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)の河野一郎理事長についても、総工費が大幅に膨らんで計画撤回に追い込まれた経緯を挙げ、同様の責任があると指摘した。

 下村氏は同日、記者団に「25日に私や文科次官、JSC理事長がどんな責任を取るか発表したい」と述べ、自らも含めた処分を明らかにする考えを示した。閣僚辞任の可能性については「(報告書で関係者の)進退問題は提言されていない」と語るにとどまり、明言しなかった。

 柏木委員長は報告書を提出する際に「文科相にも責任がある」と強調。下村氏は「指摘は謙虚に受け止める」と答えた。菅義偉官房長官は記者会見で「教訓を整備に生かしたい。(下村氏の進退は)ご自身が判断する」と述べた。

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