飲食店の食器は使い捨てに〜加州自治体、深刻な水不足で
- 2015年10月22日
- アメリカ発ニュース
長引く干ばつを背景に各自治体がさまざまな節水対策を打ち出しているカリフォルニア州で、飲食店に使い捨ての食器を使うよう義務づける自治体まで登場し、議論を呼んでいる。
ロサンゼルス・タイムズによると、州北部の海岸沿いに位置するフォートブラッグ市議会はこのほど、「ステージ3」の渇水緊急事態を宣言。他の対策と合わせて、食器洗い用の水を節約するため、皿、カップ、ナイフなどを使い捨てにするよう外食業界に指示した。
地元のレストラン店主や住民の間では「厳しすぎる」という声も上がっており、大量のごみが出ることや皿洗いの仕事が減ることなどを懸念する一方で、それで実際にどれほどの水を節約できるのかも疑問視されている。
「ザ・レストラン」の所有者は市議会あての書簡で「この規則に従うことは効果的な節水というより象徴的な行為だが、象徴としての価値よりはるかに大きな負担を強いられる。状況を緩和するために地域全体でできる方法はほかにもたくさんある」と主張した。
フォートブラッグは人口7000人余りの小さな町で、干ばつで近くのナヨ川の水位が記録的に下がり、水不足が深刻となっている。今の時期は上水道の40%を川に頼っているが、水位が低く流れが弱いため、9月末の高潮では給水ポンプから海水が入り込み、数日間水を供給できなくなった。
市には大きな貯水システムがなく、川の水が使えない時は節水対策の強化を強いられる。高潮は10月末にも発生すると予想されている。
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