技術進歩の一方で時代遅れとなって見捨てられる技術が毎年出てくる。ファクシミリやCDプレイヤーはその典型だ。
コンピュータワールド誌では、2016年に衰退する可能性が高い技術を予想した。
その候補の筆頭として挙げられるのはアイポッド(iPod)だ。スマートフォンの普及によって、アイポッドの存在価値は極端に小さくなった。実際、アイポッドの売り上げも毎年縮小している。
そのほか、スマートフォンのブラックベリー(BlackBerry)があと1年もつかかどうかも疑問視される。
スマートフォンでいえば、マイクロソフト(Microsoft)が今後いつまでウィンドウズ・フォン(Windows Phone)を存続させるのかも怪しい状況にある。ネットマーケットシェア(NetMarketShare)によると、ウィンドウズ・フォンOSのモバイル市場占有率は3.4%だ。
ちなみに、マイクロソフトは、買収したノキア携帯端末事業への投資を2015年7月にすべて減価償却した。
デジタル・ストリーム・メディアの普及を背景に、CDやDVD、ブルーレイ利用者も激減している。そのため、それらの再生機の販売台数は2016年にさらに激減し、撤退するメーカーが出てくると予想される。
単体稼働型(現場実装型)コンピュータ用ソフトウェアも消滅への道をたどっている。会計ソフトウェアやオフィス用スイート、顧客関係管理といったソフトウェアはいまやクラウド・サービスとして普及しており、その傾向は2016年にさらに強まる。
また、パソコンの売り上げも減少傾向に歯止めがかからず、さらなる衰退の一途をたどるだろう。調査会社IDCによると、2015年のパソコン出荷台数は前年比10.3%減だった。オフィスからパソコンがすぐに消えることはないが、5年後のオフィスにパソコンが並んでいるかどうか疑わしい。
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