保険業界、グーグルを脅威とみなす 〜 次なる競合社は同業ではなく技術大手

 キャップジェミニ(Capgemini)は、毎年まとめている世界保険業界調査報告書のなかで、保険会社の40%がグーグル(Google)を脅威的存在とみなしている調査結果を先日明らかにした。

 キャップジェミニは、その理由として、グーグルの世界的かつ圧倒的なブランド力と、大量の消費者データを活用できることを挙げている。

 さらに、モバイル端末が日常生活の重要な部分を占める若い世代は、従来型の保険会社を通りすぎ、「より新しく、より軽快な」新興競合社の保険商品に関心を示す傾向が高いこともその要因だ、とキャップジェミニは指摘する。

 NBCニュースによると、キャップジェミニが150人以上の保険会社最高経営責任者らを対象に調べたところ、グーグルは、アマゾンやウォルマートといった消費者ブランドを抑え、保険市場に参入する可能性のあるもっとも脅威的なブランドとして位置づけられた。

 保険業界では、そういった新たな脅威に対抗すべく、顧客情報の収集をはじめ、各種データの収集とその活用、それらによる保険掛け金の引き下げを視野に技術導入を強化している。

 自動車保険会社によるテレマティクス(テレコミュニケーションとインフォマティクスの2語を合体させた造語で、移動体に無線通信機能を装備することで可能となる機能やサービス)の応用はその一例だ。

 自動車保険会社の一部では、運転データを集めて送る機器を自動車に装着することに同意した加入者に対し、掛け金の割り引きといった特典を提供している。

 保険業界はまた、接続住宅(connected home)市場の開拓も本格化させつつある。検知器や無線通信によって、電化製品やドア錠、車庫扉、各種の警報システムを遠隔操作できるようにすることで火災や盗難被害の危険性を抑え、保険金の払い出しを避けようと図る動きだ。

 グーグルの持ち株親会社アルファベット(Alphabet)の傘下には、旧グーグルが買収したネスト・ラブズ(Nest Labs)というスマート室温調節器の大手がある。ネストは、一酸化炭素や火災のスマート報知機にも進出している。

 ただ、保険業界や専門家の一部では、技術大手が保険市場に進出する可能性について、かなり低いとみる意見も根強い。保険業界は規制が厳しいため、保険会社との業務提携を模索する可能性の方が高いというのが一部の見方だ。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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