短い発信では好機逃す 訪問自体が「謝罪」に 米大カズニック教授

 核軍縮を訴えるアメリカン大のピーター・カズニック教授は、オバマ大統領が広島訪問の際、米国内の反発を意識して謝罪に言及せず、短く簡素なメッセージを発する見込みであることについて、2009年のプラハ演説のように「核兵器なき世界」を訴える本格演説の「好機を無駄にすることになる」と批判した。17日までに共同通信のインタビューに応じた。

 一方で「『謝罪』と言わなくても、広島にいること自体が謝罪を意味する」と指摘。訪問が米国内では短期的に批判される可能性があるが「長期的には、歴史が前向きに評価するだろう」と述べた。

 広島と長崎を訪れたことがあり被爆者とも親交があるカズニック氏は、オバマ氏が訪問をきっかけに「核廃絶に真剣に取り組むことを被爆者は求めている」と強調。「核兵器削減に向けた具体的な行動が重要だ」として、核弾頭近代化計画の中止や、弾頭の一方的削減を広島で表明するべきだと述べた。(共同)

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