解説 5月雇用統計 急減速◇多くの分野でマイナスに

 5月の米雇用統計は非農業部門の新規就業者数の伸びが3万8000人と急減速し、市場予想の16万4000人を大きく下回った。今回の減速には、通信大手ベライゾンでの大規模ストライキで3万5000人規模の労働者が職場を離れ賃金を受け取っていなかったことが一時的に影響した特殊要因がある。ただ、雇用は多くの分野で減少しており、市場では米景気の変調の可能性に対する不安感が強まる可能性がある。

 失業率は4.7%で、前月から0.3ポイント改善。2007年11月以来の水準まで下がった。ただ、労働参加率は低下した。雇用の質には労働市場から雇用の質フルタイムで働きたいのにパートの仕事しか見つからない人なども含めた広義の失業率(U6)は9.7%と前月から横ばいだった。

 5月の新規就業者数は、民間部門が2万5000人増。先月の13万人増から大きく伸びが縮んだ。製造業が1万人の減少、建設業も1万5000人減った。サービス部門も6万1000人増と伸び幅が大きく縮小。小売りは1万1400人、企業・専門サービスは1万人それぞれ増えた。一方で、卸売業は1万300人のマイナス。情報産業はストライキのため3万4000人減少した。(共同)

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