格安航空に補償命令 火山噴火の運航停止で

 【共同】2010年春にアイスランドの火山噴火で火山灰が拡散し、欧州の主要空港が閉鎖され多数の便が欠航した問題で、欧州連合(EU)司法裁判所は31日、アイルランドの格安航空ライアンエアに対し、足止めされた乗客への補償を命じる判決を言い渡した。

 大手航空会社はおおむね補償に応じたが、ライアンエアはコスト増を嫌い、運賃返却以上の補償にはほとんど応じなかった。判決は、EU域内に発着する航空便が火山噴火などの「非常事態」により欠航した場合でも、全ての航空会社は乗客の宿泊、食事を確保する義務があると認定。格安航空会社による低運賃競争が進む航空業界に影響を与えそうだ。

 10年春にリスボンで1週間足止めされたにもかかわらず、ライアンエアから補償を受けられなかったアイルランドの女性が自国裁判所に提訴。同裁判所はEU司法裁にEU法に基づく判断を求めていた。

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