業績と連動した株式報酬を導入 〜 アルファベット、社員のやる気喚起を狙う

 グーグル(Google)の持ち株親会社アルファベット(Alphabet)は、新規事業に取り組む「アザー・ベッツ(Other Bets)」と呼ばれる部門の従業員のやる気を喚起する目的で、部門業績が株価に反映される新しい種類の株式を発行する。ブルームバーグ誌が報じた。

 ビジネス・インサイダー誌によると、給料の大部分を自社株で支給する企業は技術業界ではめずらしくないが、アルファベットの場合、新規事業部門の従業員は今後、オンライン広告事業が好調なグーグルを傘下に抱えるアルファベット全体ではなく、所属する新規事業部門の業績に応じた株式報酬を受けることとなる。従業員にとっては、金銭的リスクが高まることになる。

 ラリー・ペイジ最高経営責任者(CEO)は新制度の狙いについて、各事業部に新興企業のような経営を求めることで、大企業化による経営の鈍重さや保守性を回避しながら革新性と敏捷性を維持するため、と語っている。

 ブルームバーグ誌によると、生命科学事業部門のヴェリリー(Verily)が同制度を近く採用する見通しだ。ヴェリリーの従業員は、ヴェリリー株を6ヵ月ごとにアルファベットに売却し、現金またはアルファベット株を受け取ることができる。

 自動運転車と無人飛行機(ドローン)部門のエックス(X)は同様制度をすでに採用している。

 アルファベットの新規事業部門は、直近の四半期決算で約8億ドルの赤字を計上した。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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