小売り大手ターゲットは、2000万ドルを投じて全店に男女用に加えて1人用のトイレを設置すると発表した。
ワシントン・ポストによると、同社は心と体の性が一致しないトランスジェンダーの社員、客に自分の性別認識に基づくトイレの使用を認める方針を導入しているが、一部の客からこれに対する苦情が出ていることを受けた措置。
この問題は、ノースカロライナ州でトランスジェンダーが公衆トイレを使う際は出生証明書の性別に従うことを義務付けた法律が可決されたことがきっかけで、全米的な論争に発展した。4月に発表されたターゲットの方針に対しては反発も多く、ソーシャル・メディアを通じた批判のほか、ターゲットでの商品不買を呼びかけるオンライン署名運動などが広がり、店の前で抗議する団体も現れた。
ほとんどのターゲット店にはすでに1人用のトイレがあるが、今後は全ての店内に、女性、男性用に加えて1人用のトイレを設置する予定。
ターゲットの4〜6月期は客足が大幅に落ちて業績が落ち込み、電子機器の需要減速などで売り上げが前年同期比で7.2%減少した。不買運動などに見られる消費者の不満が売り上げに影響しているかとの質問に対し、キャシー・スミス最高財務責任者(CFO)は「理由を1つだけ挙げるのは難しい」と前置きしながら「当社財務部門が知る限り、トイレ問題の影響はそれほど大きくない」と話した。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ
-
米国特許商標庁、出願者らの個人住所流出が再発 〜「不注意」が原因、影響を受けた人たちに通知