日朝協議再開を検討 政府、拉致解決向け

 【共同】政府は21日、飯島勲内閣官房参与の北朝鮮訪問を受けて、昨年11月以降途絶えている日朝政府間協議の再開について検討に入った。飯島氏は官邸で安倍晋三首相に北朝鮮要人との会談内容を報告後、拉致問題の解決に向けて「これから首相が不退転の決意で実行していく」と説明。菅義偉官房長官は、今後の交渉は外務省ルートで進められるとの認識を示した。

 日朝協議が再開されれば、拉致被害者の安否確認に関する再調査や、在日朝鮮人の帰還事業で渡航した日本人妻の里帰り問題、日航機「よど号」を乗っ取り北朝鮮に渡った容疑者らの送還などが議題になる。開催場所はモンゴルなど第三国になることが想定される。

 飯島氏は首相に報告後、記者団に「(訪朝結果は)判断材料の一つだから、それに沿っていくと思う」と述べ、首相が会談内容を分析した上で、交渉進展を目指した対応を進めるとの見方を示した。首相が21日に拉致問題の解決は日本が主導する必要があるとの考えを強調したことを踏まえ「これからどう対応するかは、首相自身がそれなりに考えを吐露している」とも指摘した。

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