ハーグ条約、年内にも加盟 子の連れ去り「不法」

 【共同】国際結婚が破綻した夫婦間で国境を越えた子どもの連れ去りを「不法」とする国際ルールを定めた「ハーグ条約」案件は22日午前の参院本会議で全会一致により可決、承認された。条約とセットとなる国内法整備のための関連法案も今国会で成立の見込み。所管する政府機関の設置準備を進めた上で、今年中にも加盟する見通しだ。

 政府が対米公約とした早期加盟は昨年3月の国会提出後、衆院解散による廃案、再提出の曲折を経て実現する。

 条約は、16歳未満の子どもを一方の親が勝手に国外に連れ去った場合、残された親が求めれば、原則として返さなければいけないとの内容だ。子どもが慣れ親しんだ元の居住国で養育や親権の問題を協議することが「子の利益」との考え方を前提としており、連れ去られた子どもの居場所の確認を含め主導的役割を担う政府機関「中央当局」の設置を求めている。

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